入賞作品(平成16年度)




最優秀賞
くよし
風景部門「くよし」松江市大庭町/出川 忠教

題名の通り、「くよし」をしている人が、シルエットで表現されており
絵画を見るような秀作です。
環境の描写もよく、周囲の緑と稲穂が淡い逆光線の光沢を見せています。
その中で、煙と人物の位置が素晴らしい構図で収まっています。
画面の中心にある人物と手の動きなどが
シャッターチャンスよく捉えられ、風を感じます。
麦わら帽子も相乗効果を上げて、よい作品となりました。

部門賞[風景部門]
秋色
風景部門「秋色」玉湯町/東儀 公哲
質感の描写がよいと思います。古い棚の中で
カボチャでしょうか、これだけで農家の
庭先の風情を感じます。
表現がリアルであり、このカボチャをどんな人が
置いたのだろうか、又どんな人が
生産したのだろうかと想像するだけでも
楽しいことです。並べ方も自然で、全体像でもって
これだけ作品として定着されたのは
見事だと思います。

部門賞[人物部門]
帰り道
人物部門「帰り道」柿木村大井谷/岡本 和幸
いかにも農村の子供たちと見受けられますが、
それぞれの子供たちの姿が、様々な形で
表現されており、楽しみながらの「帰り道」と
なっています。
周囲の石垣、田の中の緑、これらを逆光線気味で
露光を押さえて子供たちを表現しており、
自然の中でのよい作品となりました。


部門賞[施設部門]
タイムスリップ
施設部門「タイムスリップ」安来市広瀬町奥田原
/石倉 隆司
農家の屋根の葺き替えは最近では珍しい光景と
なりましたが、このような写真は記録的にも
貴重であると思います。
右方にある赤瓦の家とは対照的で農村の中でも
緑の山々に囲まれるようにして建っている
民家が、こういう形で残されていくことは
素晴らしい景観保全にもなります。
画角と色調がよいため、全体的に構成のよい
作品となりました。

部門賞[イベント部門]
河畔の神楽
イベント部門「河畔の神楽」雲南市大東町
/落合 輝満
テントの中での神楽舞ですが、この場合、
場所の設定がよいと思います。
舞う方が左側、囃子方が右側。
更に前に写る影が心象画面となり、
よい構図となりました。
加えてライティング効果がよいため、これだけ
動きのある場面を静止画像として表現し、
農村で見られる神楽を心象的に捉えて
成功しました。環境描写に優れた
作品です。


審査委員特別賞[島根県緑化推進委員会会長賞]
里山の子供たち
人物部門「里山の子供たち」益田市中垣内町
/吉崎 佳慶
審査委員特別賞[川本貢功賞]
棚田と森林
風景部門「棚田と森林」鹿足郡柿木村白谷
/新田 守

審査委員特別賞[小滝達也賞]
山里の夜明け
風景部門「山里の夜明け」雲南市大東町山王寺
/原 実生

審査委員特別賞[渡里彰造賞]
夏草の径
人物部門「夏草の径」平田市の斐伊川土手にて
/今宮 孝

審査委員特別賞[下森華子賞]
初秋の里
風景部門「初秋の里」大田市大屋町鬼村/和田 爲夫
審査委員特別賞[安藤彰浩賞]
楽農夫婦
人物部門「楽農夫婦」仁多町/武部 純司

審査委員特別賞[足立元彦賞]
白鳥
風景部門「白鳥」安来市清瀬町/仲佐 勝己

   

応募状況
応募作品総数
440点
風景部門
188点
人物部門
117点
施設部門
45点
イベント部門
90点
応募者数
163人(内県外者17人)
 
総評
 応募作品全体を通じることですが、色彩表現、写真の見せ方、構図の取り方がいずれも農村風景に適した作品に仕上がっており、格段にレベルアップが見られました。特に農村というイメージ表現が、山々をバックにしたり、生産物であったり、煙ものと云われる癒しの表現方法で人の心を引きつけるような印象画面であったりしますが、今までの農村景観フォトコンテストとは一味違った作品が見られたことは素晴らしいことでした。
  緑の山々、田畑、これに付随する生活や祭り等を工夫して映像化した作品が多く見られました。このことは、撮影以前に作者の意図が計算された素晴らしい感性を見た様に思いました。
(写真家/川本 貢功)