第17回目のしまねの農村景観フォトコンテストとなり、全体的に作品内容と色彩表現がレベルアップしました。
受賞された以外の作品にも苦労をされて写された作品、働く人達の喜び、農村でのイベントなど素晴らしい作品が多く見られました。
これらを見ましても農村の風景が島根県の観光資源にもなっており、多くの人達が収穫の喜びや祭りごとを、レンズを通して見ておられる姿が目に浮かびます。
他の多くのコンテストでも、最近は特に農村風景を撮られた作品が多く見られるようになりました。そこで働く人達の姿が家族であったり、弁当持参で田園の中で食事などをする人々など、農村の原風景を見るような作品が多く見られました。これらの作品は無限で楽しい作品となります。
最近のデジタルカメラは、写り過ぎと言われる程によく写ります。どんな条件でも光さえあればカメラが写してくれます。露出等の心配はなくなりましたが、撮影前に被写体をみつめて必要なら三脚を立てて慎重にシャッターを押すと、もう少しハイレベルな作品になると思える写真も目につきました。
応募された作品を一点ずつ見ていますと、島根県の農山村にはこれだけ多くの被写体があるのかと改めて驚きました。写真は、今あるものを撮ることによって、時代考証であり、又、記録として歴史に残るものです。最近の進化した写真プリントは、従来と違って退色も少なくなり原色を残してくれます。
又、応募される方々の部門別の選択について一言申し上げます。作品に人物が入っており、当然に人物部門であると思われるのに風景部門やイベント部門に出品されていますが、画面の約半分以上に人物が写っていれば人物部門に応募された方がよいと思います。そうすれば上位に推挙されたのにと思われる作品も目につきました。
第1回展の頃から見ますと随分と部門別の応募分類が良くなってきていますが、作品は作者の選択された応募部門で審査されますので出品前に一考することです。
今回の応募総数は648点、応募者は211人(内県外26人)であり、県内のコンテストでは最高に多い出品点数となりましたことを申し添えます。
(写真家/川本 貢功)