第14回(平成22年度)
最優秀賞
人物部門 「連携」
撮影地:浜田市
近堂 智規
近堂 智規
画面構成の素晴らしい作品で、主体の人物が単純化された良さが出ています。
曲線を画くようにカーブして並ぶ稲の苗が、デザインのようです。その中にいる2人は親子でしょうか。子供が指を差してお母さんに何か云っているのでしょうか。この後ろ姿からは多くの事が想像させられます。見る人に何かの物語を感じさせます。このような状況を描画したカメラアイが良いと思います。特に子供の右手と左手がこの作品の主役をつとめています。 これぞ農村風景として印象に残る作品だと思います。カメラ位置も良く、建造物も無く周囲も整理されており、美しい中にも良い空気感の感じられる作品となりました。
審査員全員で最優秀賞に推挙した作品です。
曲線を画くようにカーブして並ぶ稲の苗が、デザインのようです。その中にいる2人は親子でしょうか。子供が指を差してお母さんに何か云っているのでしょうか。この後ろ姿からは多くの事が想像させられます。見る人に何かの物語を感じさせます。このような状況を描画したカメラアイが良いと思います。特に子供の右手と左手がこの作品の主役をつとめています。 これぞ農村風景として印象に残る作品だと思います。カメラ位置も良く、建造物も無く周囲も整理されており、美しい中にも良い空気感の感じられる作品となりました。
審査員全員で最優秀賞に推挙した作品です。
部門賞
風景部門
人物部門
施設部門
審査委員特別賞
入選
佳作
応募状況
応募作品総数 685点 |
風景部門 | 300点 | |
文章 | 人物部門 | 209点 | |
文章 | 施設部門 | 53点 | |
文章 | イベント部門 | 123点 | |
応募者数 | 203人(内県外者41人) | 文章 |
総評
今回の応募状況を見てみますと、風景部門の応募が一番多く、次が人物とイベント、少ないのが施設部門です。
風景は写真の原点と云われます。カメラを始めたばかりの人にも撮り易く、世の中には風景写真が多く見られるのが現実です。しかし最近の風景写真は、少しずつ変化をしています。
現在のカメラは、従来のカメラと違って多機能な装備を持っています。ピントや露出、シャッターは殆ど自動化しており、カメラを向ければ風景でも何でもカメラが写してくれます。写真は自分の感性で写す訳ですから、農村景観においても、まず「素材をイメージする」ことが大切です。例えばイベントでは、その祭りの日取りや内容を事前に把握しておきますと、より詳細な祭りのストーリーが分かります。その中でバックの構成、また踊りであればその形等を精査しておく事が大切です。そうすれば、ストーリー性のある奥行きの深い作品ができます。他の部門も同様です。
農村には多くの農業用施設があるにもかかわらず、施設部門の応募は非常に少ない状況です。施設にも他部門と同様に潜在的な素材があるように思いますが、もう少し農山村地帯を巡ってみてはどうでしょうか?
一般論ですが、自分が好きな農山村の景観を題材として選んで作品にする時には、あまり色彩にこだわらず、内容にこだわることが必要だと思います。今回上位に入賞された作品には、このような作品が見られました。
「カメラに写してもらうのではなく、自分がカメラをフルに使いこなすことが大切です。そうすれば良い作品は生まれてくる。」と云われたのが、かつて写真界の巨匠といわれ、花鳥風月を主体に多くの写真集を残された秋山庄太郎先生でした。「カメラをペンの替わりに使いこなす努力が大切だ。」とも云われたものです。
農山村の景観は、すべての原点と云われるものですから、人間の生活や営み等を題材として、人の心を癒してくれる映像表現に期待しています。
(写真家/川本 貢功)
現在のカメラは、従来のカメラと違って多機能な装備を持っています。ピントや露出、シャッターは殆ど自動化しており、カメラを向ければ風景でも何でもカメラが写してくれます。写真は自分の感性で写す訳ですから、農村景観においても、まず「素材をイメージする」ことが大切です。例えばイベントでは、その祭りの日取りや内容を事前に把握しておきますと、より詳細な祭りのストーリーが分かります。その中でバックの構成、また踊りであればその形等を精査しておく事が大切です。そうすれば、ストーリー性のある奥行きの深い作品ができます。他の部門も同様です。
農村には多くの農業用施設があるにもかかわらず、施設部門の応募は非常に少ない状況です。施設にも他部門と同様に潜在的な素材があるように思いますが、もう少し農山村地帯を巡ってみてはどうでしょうか?
一般論ですが、自分が好きな農山村の景観を題材として選んで作品にする時には、あまり色彩にこだわらず、内容にこだわることが必要だと思います。今回上位に入賞された作品には、このような作品が見られました。
「カメラに写してもらうのではなく、自分がカメラをフルに使いこなすことが大切です。そうすれば良い作品は生まれてくる。」と云われたのが、かつて写真界の巨匠といわれ、花鳥風月を主体に多くの写真集を残された秋山庄太郎先生でした。「カメラをペンの替わりに使いこなす努力が大切だ。」とも云われたものです。
農山村の景観は、すべての原点と云われるものですから、人間の生活や営み等を題材として、人の心を癒してくれる映像表現に期待しています。
(写真家/川本 貢功)